学園前|閑静な住宅街の不思議スポット「御嶽山大和本宮」

近鉄奈良線学園前駅からバスで約10分、大渕橋停留所で下車して徒歩約5分。

奈良市屈指の閑静な住宅街・学園前の不思議スポット、御嶽教の「御嶽山大和本宮」に行ってきました。
(なぜ、不思議スポットなのかは後々……)

明治天皇より勅許を受けた、由緒正しい教派神道

御嶽山大和本宮は、地元の人から「おんたけさん」と親しみを込めて呼ばれるおなじみの場所。

私はかれこれ50年以上、学園前に住んでいます。子どもの頃の私にとって、社務所や拝殿をはじめ池や橋、鳥居などのある広い境内は恰好の遊び場でした。

また、隠れた桜の名所としても知られています。

最寄のバス停で降りると、まずこの大きな塔が目に入ります。ここから歩いて5分くらいで、境内に到着。

ちなみに御嶽教とは木曽の御嶽山を信仰する山岳信仰の神道教団で、なんでも明治天皇より勅許を受けた教派神道なのだとか。
その教団の大本庁が、ここ御嶽山大和本宮に置かれているそう。

境内に入ってすぐの神池には、和合の橋という朱色に塗られた太鼓橋がかかっています。なんだか別世界に迷い込んだような不思議な感じ。

神池の中の浮島には龍王様・龍神様が祀られています。

二重の太鼓橋を渡ると、本殿前に手水舎が。

手水舎でお清めをして進むと、本殿大鳥居のかたわらには通念石があります。

大鳥居をくぐると立派な本殿が。結構大きな建物で、普通のお寺や神社とはまた違った
独特の雰囲気があります。

本殿正面を見上げると、大きな御神鏡が輝いています。その大きさはなんと直径1メートル・厚さ30センチなのだとか。

左右の階段から拝殿にあがります。

御嶽大神様が祀られる拝殿へ

拝殿内陣はとても広く、150畳もあるそうです。

内陣にお祀りされているのは、三柱の大神様。

  • 天地開闢・造化育成の神「國常立尊」
  • 幸福・子宝・縁結びの福徳神「大己貴命」
  • 医療・禁厭の神「少彦名命」

三柱の神様が、御嶽大神様と総称して祀られています。

本殿2階の拝殿入り口前には、玉形の御影石に28句の諸願文が刻まれた感応石が。
正面に立って参拝すると、なんと神水が流れ出てきました(センサーで反応する仕組みだそう)。願いの刻まれた部分に手を当てて祈念します。

本殿を出て、広い境内を巡ります

木曽御嶽山の霊岩が鎮座する大岩権現です。この周りを、剣ヶ峰一ノ池に祀られている三十六童子の名が刻まれた石柱がかこみます。

ここの周囲を廻ることで剣ヶ峰お鉢廻りを体験することができるそう。
「御百度みたいなものかなぁ?」と思った通り、石柱に御百度まわりと刻まれていました。

御嶽教中高の祖と称えられる、八代管長と九代管長の銅像がありました。
九代管長の時代に、大和本宮が造営されたそうです。

その奥の、稲荷・和合・福徳の三明神が祀られている社(狛犬と狛狐さんがいました)を過ぎると、すごいものが目に入って来ました……。

石階段のど真ん中に、刀?剣?
大きな神剣が行く手を阻むように立っています。

こちらは、不動明王が持つ諸悪を断ち切る降魔の剣・不動の神剣です。
下部に六根清浄と刻まれていますね。

六根清浄とは、人間の六つの感覚器官(眼・耳・鼻・舌・身・意)に生じる煩悩や汚れを祓い清め、心身を清浄な状態に保つことを願う仏教・神道由来の言葉です。
「どっこいしょ」の語源とも言われているみたいですよ。

石段をのぼりきった所には、鎮宅不動尊が鎮座。大和本宮の表鬼門を守護されているのだとか。

先ほどご紹介した管長像のある場所まで戻ってきました。サンバラ宮と書かれたのぼりに囲まれたお宮を過ぎると……

大きな朱塗りの鳥居と奥に続く石段が。
十二大権現と書かれていますね。権現様が祀られているのでしょうか?

石段は結構険しいですが、ちゃんと手すりがあるのでご安心を!

石段をのぼると、赤子を抱いた十二大権現の大きな立像が。
おそらく子授けや安産の神様でしょうか?慈悲深い優しいお顔をされていました。

さて、ここまでは全て本殿に向かって右側にある施設です。
本殿前まで戻って、左側も散策してみましょう。

本殿前の大鳥居を過ぎてすぐの場所にあるのが、神輿奉安殿。
御神輿が納められています。

さらに進むと、コンクリート造りの近代的な建物が。
かたわらの石碑には、御嶽教資料館って刻まれていますね。御嶽教や御嶽信仰に関する資料が保管されている建物です。一般公開もされているみたいです。

そのまま左回りに進むと、また朱塗りの鳥居と奥に続く石段が。

ここの境内、石段が多いなぁと思いつつ登ってみると、六体の銅像が。

上段には、國常立尊・大己貴命・少彦名命の御嶽大神の三柱がお祀りされています。

手前下は、覚明行者・普寛行者・一心行者と刻まれたお像がありました。こちらは御嶽山開山三霊神と称えられる行者様なのだとか。

木曽御嶽山へ登拝できなくても、この里の霊峰にお参りすることで同じ功徳を授かることができるとのこと。
「ああ、それでこんなにものぼったり降りたりするのか!さすが山岳信仰!」と納得しつつ、隣に目をやると……

三笠山大神と八海山大神、左右には二の池龍神と三の池龍神の像が。

さらにその隣には、恵比寿様と大黒様の像が鎮座していらっしゃいました。
ここまでくると、神様がてんこ盛りで理解が追いつかないですね!

さらにそこから小高い山沿いに移動すると大和光霊殿とあります。神道の納骨堂らしいです。

さて、最後に私が一番見たかったもの。本宮内の山の上に立つ神武天皇像です。
橿原神宮より遷霊された、初代天皇とされる神武天皇の石像がそびえ立っています。台座も含めると、16mもあるのだそう。

子供の頃に何度も登って、神武天皇像があるということはここが日本の始まりの地なのだと、勝手に想像していたことを思い出しました。

まるで神様のテーマパーク

さて、境内に入ってからここまでで、ざっと一周して1時間弱。のぼっては降りてのくり返しでよい運動になりました。訪問の際は歩きやすい靴がおすすめです。

久しぶりに訪れましたが、御嶽山大和本宮はやっぱり神様のテーマパーク!

御嶽大神と御神鏡を皮切りに、龍神様にお稲荷さん、狛犬に狐さん、不動明王に
大きな神剣、御百度まわりに権現様、歴代の管長さんに恵比寿様や大黒様。

加えて、今回は書き切れませんでしたが、厄洗いの弁財天や銭洗い大黒天もいらっしゃいます。そして極めつけは、神武天皇!
いろんな神様がそこら中にお祀りされた不思議な空間でした。

訪れたのが土曜日ということもあり、ご近所の方らしきお年寄りのご夫婦が散歩されていたり、ベビーカーを押した若いご家族も。
「ああ、今でも親しまれているんだなぁ……」と、感慨深いものがありました。

隠れた桜の名所であるほか、新緑や真夏の蝉の声、秋の紅葉、冬の雪景色と、信仰にかかわらず「四季折々の景色を楽しむ散策にはピッタリかも」と思えた参拝でした。

ぜひ散策に行ってみてくださいね!

御嶽山大和大本宮
住所:奈良市大渕町3775番地
アクセス:近鉄奈良線「学園前駅」からバス乗車、「大渕橋」停留所下車徒歩約5分
近鉄けいはんな線「学研奈良登美ヶ丘駅」からバス乗車、「大渕橋」停留所下車徒歩約5分
TEL:0742-45-4581
営業時間:6:00開門(御守授与所:9:00-17:00 / 祈祷受付:9:30-16:30)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。