奈良の観光スポットと言えば、東大寺や奈良公園をイメージする方が多いのではないでしょうか。
大和郡山市は城跡や神社仏閣が点在する、おもしろい街です。
老舗や個性的なお店も軒をつらねており、古きよきものに触れるにはもってこいのエリア!
奈良の市街地からも気軽に行くことができるんですよ。
今回は、奈良時代に創建された「薬園八幡神社」をご紹介します。
住宅地にたたずむ美しい神社
薬園八幡神社へのアクセスは、JR郡山駅から徒歩約5分。

住宅や商店がならぶ道をまっすぐ歩いていくと、歴史を感じさせる石造りの鳥居があらわれます。樹木の緑や塀の朱色とのコントラストが美しい外観。
中をのぞいてみると、奥の方まで敷地が続いているのが分かりますね。
まずは一礼して、境内へ。
奥ゆきの深い境内

鳥居をくぐると、開放感のある境内が広がっています。
手前には手水舎があり、その先に拝殿があるようです。
しかし、神さまにお祈りする場所は見当たりません。さらに奥にあるのでしょうか。

あちらこちら見てまわりたい気持ちをぐっとこらえて、まずは手水舎へ。
身を清めたら、中に進みましょう。

拝殿は割拝殿で、建物の中央が通路になっています。
両脇の狛犬が満面の笑みでお出迎え。

通路を抜けた先には幣殿が建っていました。神さまへのお祈りはこちらでおこないます。
幣殿とは、拝殿と本殿の中間にある社殿で、一般的に参拝者がお供えものをささげるための場所です。
美しい彫刻などが施された社殿に、思わず見とれてしまいました。
日ごろの感謝の気持ちを込めて、二拝二拍手一拝。

広場の中央には、御神木がしずかにたたずんでいます。イチョウの木だそう。
以前病気にかかったのでしょうか、丁寧に手当された跡がのこっていました。
気の遠くなるような長い期間、この神社を守りつづけてきたのでしょうね。
古傷をかかえながらも空に向かって真っすぐに立つ姿はエネルギーにあふれ、見ているこちらも勇気がわいてくるようでした。
1200年以上前、薬草園跡地に創建された神社
薬園八幡神社は約1280年前、奈良に都があった頃に創建されました。
社名は、薬草園跡地に造営されたことに由来すると言い伝えられています。
東大寺の大仏完成にあたって宇佐の八幡大神を都へ招き、平城京の南にある薬草園跡地で一時的に祀ったことがはじまりなのだそう。
やがて時は流れ、神社は室町時代に現在の地に移され、人々を見守ってきました。
地元の人たちからは「やこうさん」という愛称で親しまれているそうですよ。
ちなみに先ほど参拝した幣殿には、およそ270年前に制作された唐獅子図戸襖がしつらえられているそうです。歴史の深さを感じますよね。

幣殿の奥には本殿が鎮座しています。優美な曲線の屋根が特徴の春日造で、県指定文化財なのだそう。

境内の端には、薬草にゆかりのある神社らしく薬草見本園もありました。
心と身体にいやしを与えてくれる神社

拝殿では御守りなどを授与することができます。ミニランドセルの御守りや干支守のストラップなど、バリエーションが豊富でした。

そのほか、薬園八幡神社ではどくだみ茶も販売しています。その名も、薬園どくだみ茶!
どくだみは、初夏から夏にかけて咲く白い花。これを採集して自然乾燥させ、独自の製法でマイルドな香りと風味に仕上げたのが、薬園どくだみ茶です。
どくだみ茶には、血圧を下げたり血液循環を良くしたり、お通じを改善したりするなど、うれしい効能が盛りだくさん。
忙しない日々で生活習慣が乱れがちな時は、この健康茶をお供にほっとひと息いれてみるとよいかもしれませんね。


境内はすっきりと広くて、どことなく澄んだ空気がただよっています。
辺りは静かですが、耳をすませると鳥のさえずりや葉のこすれ合う音が聞こえてきて、ほのぼのとした気持ちに。お寺の方が箒をはく音にも心が洗われます。
立ち去るのが名残り惜しくなってしまうくらい、心地よい場所でした。

なにかと追われがちな毎日、心のお休み時間として、薬園八幡神社の持つ長い歴史と癒しに触れてみてはいかがでしょうか。
薬園八幡神社
住所:奈良県大和郡山市材木町32
アクセス:JR大和路線「郡山駅」から徒歩約5分
近鉄橿原線「近鉄郡山駅」から徒歩約9分
TEL:0743-53-1355
営業時間:日の出から日の入りまで
定休日:なし
駐車場:なし(境内の空きスペースに駐車可能)


















